おすすめの本
最近、内水面がらみのとても面白い本が、相継いで出版されています。一部は既にブログにも載せていますが、今回まとめてご紹介いたします。
先ずは、「ワカサギを読む」。
【紹介コメント】
ワカサギについて、生態から釣り方、食べ方までを広く紹介。
専門家によるワカサギの生態から、各都道府県でのワカサギについてたくさんの写真を混ぜながら説明しています。
ということで、最近内水面の釣りで盛り上がっているワカサギについて、各道県水産試験場の研究員を中心に執筆がなされています。とても分かりやすく、読みやすい構成になっています。是非一度お手にとって中身を見てください・・・・といいたいのですが、主に海洋生物専門の生物研究社が出版していますので、かなり大きい本屋さんでないと棚に置いてあることは少ないかもしれません。
次は「長良川のアユと河口堰」。
【紹介コメント】
生物多様性の喪失が地球の限界を超えている時代に、川の生物圏を再生し、社会や経済の基盤として復権させ、川と人の関係を結びなおす可能性を探る。
【推薦文】
いつのまにか川は、ただの水路となり、山は無価値なものとして、打ち捨てられてしまった。いずれ「バチ(罰)が当たる」と、祖母の言葉を思い出した。 山口一郎(サカナクション)
発行が紹介されたときに、なぜ河口堰問題に、なぜ水文学の蔵治先生が、なぜ完成から既に30年経った今このような本が出るのか? 大いに疑問でした。
しかし、読み進むにつれ疑問は氷解し、久しぶりに科学的データに基づくまっとうな意見、川そしてアユに対する熱い思いに、心が震えました。とても良い本だと思います。
次は「研究者が本当に伝えたかった サカナと水辺と森と希望」。
【紹介コメント】
水辺の番人といえる魚類の生態や河川環境を研究する専門家たちの研究成果、そして将来に向けた貴重な知見や提言を、具体的な資料もまじえてなるべくわかりやすく紹介。砂防ダム、河口堰、導水事業、海岸浸食など、日本の水辺を取り巻く問題点を浮き彫りにしていきます。釣り人はもちろん、魚に優しい水辺の未来に思いをはせるすべての人に、今なにができるのかを考えさせる一冊です。
多少専門的な表現があるものの、その指摘している事象は、現在の河川環境を如実に表しています。表題にあるとおり「希望」を持ち続けなければ、渓流の環境を保つことはできないのかもしれません。そして希望を夢のまま終わらせるのではなく、現実のものとすべく努力が我々に課せられているのだと思います。サカナと水辺と森のことを深く考えさせる本です。
次は、『ミルクの中のイワナ FILM BOOK』。
【紹介コメント】
人は、何を道しるべに自然と関わり続けていけるのか。かつては幻とさえ言われた「イワナ」が人新生の時代に示すのは、絡まり合った私たちの姿と自然の新たな関係だった──本書は、映画『ミルクの中のイワナ』から新たなインタビューを再収録し、作品世界とテーマをひもとき深く考察するために編んだオールカラー公式フィルムブック。
渓流魚のイワナに的を絞ったサイエンスドキュメンタリー映画「ミルクの中のイワナ 」の FILM BOOKです。映画にはなかった内容も追加されていますので、映画を見た方もどうぞ。映画がまだの方は、 FILM BOOKが先か後か、どちらにしろ見て、読んで両方欲しくなるでしょう。そう「種を守る」とは? の問いに答えるために。
最後は、『大地の川』。
【紹介コメント】
コンクリート漬けの川なんて、いやだ。この国に美しい山河をとりもどしたい。自然豊かな川づくりを提唱した河川技術者が次代を担う若者に、情熱をこめて描いた日本の川の歴史と現状、そして未来像。
この本は最近出版されたものではなく、30年も前の本になります。なぜここで紹介するのか、私のつたない紹介よりは、アマゾンのカスタマーレビューをご覧いただきたいと思います。
https://x.gd/gkIQd
近自然河川工法が日本に紹介され、多自然型川づくりが始まり、多自然川づくりになって現在に至っていますが、関さんがご存命であれば、今の川を見てなんと言ったのでしょう・・・・久しぶりに読ませていただき、そんな気がしました。
既に絶版で古本でしか手に入りませんが、図書館の蔵書にあるかもしれません。当時の建設官僚が、思いを込めて書いた本です。河川技術者の方には、是非ご一読願いたいと思います。
山梨県の釣り情報|山梨県漁業協同組合連合会
〒400-0121 山梨県甲斐市牛句518-1
TEL:055-277-7393 FAX:055-277-9922
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