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人と魚にやさしい川づくり その2

 二日目は、物部川です・・・・が、視察が始まる前に早起きして高知市内の鏡川へ水制工を見に行きました。

 

 しかし、ご覧のとおり、まだ暗い。 高知は甲府より遙か西にあるので、日の出が遅かった・・・・。

 

 

 本番の物部川は、物部川21世紀森と水の会、物部川漁協、近自然河川研究所、高知県内水面漁業センター、高知河川国道事務所、同物部川出張所、(株)いであに加え、我々「人と魚にやさしい川づくり事業」の水研機構水産技術研究所、栃木県水試、栃木県立馬頭高校、山梨県漁連と総勢20名近いメンバーです。

 

 

 出張所長から河口周辺の河床が低下している状況の説明を受けます。波浪により河口閉塞が起きやすいことから、常時ユンボが待機中です。

 

 

 アユのふ化仔魚が流下する時期なので、皆さん真剣です。

 

 

 アユの産卵は通常夜間に行われますが、つい先日整備された人工産卵場は、昼間なのにアユの親魚がそこかしこに見えました。写真では分かりません m(_ _)m

 

 

 ピンボケ写真で申し訳ありませんが、石にはアユの卵が多数附着していました。

 

 その後河床低下して出来た荒瀬に投石して環境改善をした所を見学します。

 

 

 説明用の縦断図に水位レベルが入っています。水産屋から見れば当たり前だが、普通のコンサルの図面には入っていません。 凄い!!

 

 

 その後西日本豪雨で失われたアユ漁場を近自然工法で再生の視察です。写真で見るのとはやはり違います。思っていた以上に広い川幅です。

 

 

 今回の現地視察では、今後の河川環境改善に向けて多くのヒントをもらいました。技術的なことも多かったのですが、改善の体制やそれを行う人と人とのつながりが重要であることが再認識されました。物部川での皆様方の努力はとても参考になりました。

 

 また、多自然川づくりの一番の元祖であり、県の土木技術者への講習会も行っていた福留さんのいた高知県なので、河川環境保全の体制が確立されていると考えていました。

 

 しかし・・・水制が流失せずに残り、改善された環境の保たれている箇所を感慨深く見たのですが、そこへ行く途中では、インパクトの大きい河川工事が行われているところもありました。

 

 安田川 道路拡幅工事のための工事現場。

 

 登らないことはないけれど、かなり登りにくそうな魚道。

 

 今回の視察において、高知の河川は山梨の河川に比べるとまだ良好な環境が保たれているところが多く、皆さんのこれまでの努力に大変感心しました。

 

 このような体制が全国的に展開されるよう、当漁連の課題である「魚に優しい河川環境整備を推進するため現状の問題点を洗い出し、魚にやさしい川づくり推進体制について関係者へ提案する」ことの必要性を再認識したところです。

 

 今回の現地視察にご協力いただきました。国交省高知河川国道事務所物部川出張所の土居所長、近自然河川研究所の有川代表、物部川漁協の松浦組合長をはじめご一緒させていただいた皆様に感謝いたします。引き続きご指導をよろしくお願いします。

 

2024年12月2日(月)

山梨県の釣り情報|山梨県漁業協同組合連合会

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