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漁場環境保全の活動 その9 砂利採取に関する勉強会②

 前回は早川砂利協同組合と県の峡南建設事務所身延支所が合同で行っている勉強会へ県漁連で参加させていただき、河川環境保全についての考え方を説明しました。今回はその2回目、勉強会後半の様子を報告いたします。

 前半に水生生物と河川環境に関する説明を行った後、参加された皆様にとっては釈迦に説法であったのかもしれませんが、早川の特徴について、次の資料で説明しました。

 富士川は日本3大急流の一つであり、大きな特徴が3点あること。

富士川の特徴-01.jpg  一つ目が、地学的な側面から見ると、土砂生産が盛んなため、本質的に濁りやすい川であること。

富士川の特徴-02-2.jpgのサムネール画像
 二つ目が、産業の側面から見ると、水力発電に高度に利用されていること。

富士川の特徴-03.jpg
 三つ目が、水産の側面から見ると、大きな鮎が釣れることで有名だが、ほとんどつれない年もあることです。

富士川の特徴-04.jpg
富士川の特徴-05.jpg
  土砂生産が盛んなことと、発電に高度に利用されていることは、皆さんご存じのようでしたが、大きなアユが釣れる日本でも有数な川である(であった?)ことは、初めて知った方も多かったようです。

県漁連と関係漁協では、尺アユが釣れるこの素晴らしい環境を取り戻すべく活動をしています。自然に発生する濁りへの対応は困難ですが、人為的な濁りを極力少なくして、本来の早川、富士川が持つ環境を後世に残したいと考えています。

富士川の特徴-06.png


 そのためには、砂利採取業者だけでなく多くの関係者と連携して、環境改善を図って行く必要性があることを最後に説明し、県漁連からの情報提供としました。
 その後、県からの情報提供と意見交換が行われました。意見交換の中で砂利の洗浄過程で発生する汚泥の適切な処分を進めるためには、関係者が協力して検討を進める必要のあることが再確認されました。

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 以上が勉強会の概要になります。席上では当方に特に質問意見はなかったのですが、会議終了後に峡南建設事務所身延支所から、分かりやすく濃い内容であったので、河川や砂防工事を行う建設業協会等で話をすることも良いのではないかとの提案をいただきました。有り難いことですので、機会があれば是非こちらでもお話をしたいと考えています。(濁りがどうして困るのかについては、次回に持ち越しますので、御了知願います。)


2021年8月25日(水)

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