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優良な河川工事に感謝

 山梨県漁業協同組合連合会では、従来から内水面漁業振興に貢献した傘下組合員の表彰を行ってきました。

 

 今回その規定を改正し、河川工事において優良な環境保全がなされた場合、その関係者を対象に感謝状を贈呈することとしました。

 

 今年度荒川で行われた伐木浚渫業務は、発注者、施工業者、漁業関係者が数回に渡る打ち合わせを行い、その結果生物の生息環境に配慮することができました。

 

 このことは内水面漁業振興に大きく貢献するものであることから、当連合会の萩原会長から施工業者である羽黒工業(株)へ、3月24日に感謝状を贈呈させていただきました。

 

 

 

 これを機に、引き続き優良な漁場環境を保全する河川工事の施工を、お願いしたいと思います。

 

 従前の工事

 

 従前荒川で行われた伐木浚渫は、今回の場所より河床勾配が緩いため、元々河床材料も小さいのですが、ここでは堆積土砂と共に大きな石も搬出されていました。

 

 搬出により河積が十分に確保され、治水上は良好な改修だと思います。

 

 しかし、大きな石がなくなったことに加え、定規断面で施工されたため河道の直線化、流路の平坦化が著しい状況です。トビケラ類にとっては住みやすくなるかもしれませんが、生物多様性は明らかに低下すると考えられます。

 

  また、ここに直径30cm以上の石が再び供給され、本来あった河川環境が再生する可能性は非常に少ないと思われます。

 

 今回の工事

 

 今回の工事箇所も、上流にダムや堰堤、護岸や床固め工があることから、既に大きな礫の移動と供給は殆どなく、流路の砂利や小石は流出し河床のアーマー化が進行していました。

 

 一方、砂州上は植生の繁茂に伴い土が堆積し、樹林化が進んでいます。

 

 

 伐木して見えてきた河床材料の構成はいびつで、流路には大きな石、植生があった下は土に分かれています。

 

 基本的に流路には触らず、植生に下にあった堆積土をスケルトンバケットで振るい、石は残して土砂のみ搬出してもらいました。

 

 

 

 その結果、殆どが大きな石の河原になりました。河床勾配から考えると、砂利や小石がないのはやはり奇異な感じもしますが、石を持ち出されるよりは断然良いと思われます。

 

 動いた石も何回か出水に合えば、馴染んでくることと思います。

 

 また、今回の事業の発注元である、県中北建設事務所の担当者には、大変お手数をお掛けしたことから、お礼状をお送りしました。

 

 皆様どうも有り難うございました。それでは今後も漁場保全のため、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

2023年3月29日(水)

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