浚渫伐木事業に関する意見交換
近年、山梨県内でも浚渫伐木事業による河川の直線化・平坦化があちこちで認められます。
そこで峡東漁協及び県漁連と県の建設事務所で意見交換を初めて行いました。
河川環境の重要性とその保全の必要性について説明したところ、有り難いことに水産関係者の要望を理解していただきました。
その結果、本年度の施工予定地の状況を現場で確認しながら、意見交換を行うことになりました。
7月6日に甲府盆地の東部、笛吹川水系を所管する県峡東建設事務所河川砂防管理課、峡東漁協、山梨県水産技術センター、山梨県漁連のメンバーで順次巡回します。
昨年施工された場所は、作業で出てきた巨礫が岸際に積まれ、流路が平坦になっています。
この区間は落差工が等間隔で配置され勾配が緩和されているため、本来あった環境が復元することはありません。それでも、河積が確保できるのであれば、流路に石を配置し、瀬淵構造を少しでも再生して欲しい旨説明を行いました。
次の施工予定地には、大きな石が河床に残っていて良好な瀬淵構造が残されています。
ただし、川岸はヨシが繁り大きな木もあり、抜木が必要な状況です。
さらにその下流には、流路中央に巨礫がありその下に淵ができていました。手前の護岸もそれほど洗掘されていないことから、現状の石の配置を動かさないことが、一番の環境保全になると思います。
この周辺には、多分20年以上前に作られたであろう練り石積みの全段面魚道が幾つかありました。やや勾配が急ですが、上れないことはない魚道です。
次の場所は川岸が石で固められ、流路が平坦になっていましたが、対岸に霞堤があり手前は草刈りが行われ、駐車スペースや階段護岸もあることから、このような場所では公園的な利用を優先すべき場所と考えられました。
最後の現場の金川は、河川規模が大きく、かなり大規模にフラットな掘削が行われていました。
どのような環境が良いのでしょうか。既工事箇所の上流は、勾配が少し急ですが、良好な瀬淵構造になっていました。
両岸に繁茂した植生を伐採し、堆積した土砂を除去する必要はありますが、できるだけ流路は触らずにこの状況を残せるようにすることが、一番良いことを伝え今回の現場立ち会いは終了になりました。
今回の打ち合わせが、今後の事業改善の役に立つことを期待したいと思います。関係者の皆様お忙しい中、日程調整をしていただき有り難うございました。
山梨県の釣り情報|山梨県漁業協同組合連合会
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